WebMasterのmaroが思い込みとうろ覚えでお送りする・・・
極私的「太鼓用語・舞台用語」辞典
このページは、極めて私的に、かつ、作者の思い込みとうろ覚えで作成されたものです。
作者の周りでだけ通用するもの、全国的な言葉でないものも含まれています。
このページの記述を信じ込んだ結果、あなたがいかなる被害を受けようとも、
作者は一切関知致しませんので、予めご承知置きください。
あきらかな間違いを見つけた方、「この言葉をこの意味で載せて欲しい」という方、
ご意見ご希望のございます方は、メールでこっそり作者にお知らせください。

   
   



かえし 【返し】 (音響)
客席に向けて出している音を、ステージ上の演者に向けて出すこと。または、そのための機器(スピーカーなど)の総称。
モニタ」とも言う。「フォールドバック」とも言う。(「フィードバック」ではありません。)
大きなホールでは、「舞台の音・スピーカーの音」が「客席の壁」で反射して「演者」に返ってくるまで時間がかかるので、ズレてしまう。 で、演者に向けて専用スピーカーを置き、このズレが起きないようにする。
屋外のステージでは、「舞台の音」も散ってしまい、「スピーカーの音」は反射するものも無いので、舞台上で聞こえない。 で、演者に向けて専用スピーカーを置き、他の演者の音も聞こえるようにする。
大音量を出している楽器の演者は、他人の音が聞こえない。で演者に向けて専用スピーカーを置き…(以下略)。

がくや 【楽屋】 (舞台)
いわずとしれた「控え室」。出演者やスタッフが暇をつぶすための部屋。
屋外イベントなどでは「楽屋無し」の場合も多い。そうすると衣装に着替えるのに一苦労。

かげあな 【陰アナ】 (舞台)
お客さんから見えない所で行われるアナウンス。
舞台
で行われることが多い。
その場合、「カフ(カフボックス)」と呼ばれる「陰アナ用のマイクの音量を調節したり切ったりする」簡易装置がついている場合も多い。 でもって、話す人が自分で操作する。

かざる 【飾る】 (舞台)
舞台上に大道具とか楽器とか太鼓とか…を所定に位置に並べること。舞台をセットする事。
けっして、お花をいっぱい飾り付けることではない。

かっとあうと 【カットアウト】 (音響・照明)
照明では、急に(スパッと)光量を下げる(暗くする)こと。
音響では、急に(スパッと)音量を下げる(小さくする)こと。
「急に」部分の反対語は「
フェードアウト」、「下げる」部分の反対語は「カットイン」。

かっといん 【カットイン】 (音響・照明)
照明では、急に(スパッと)光量を上げる(明るくする)こと。
音響では、急に(スパッと)音量を上げる(大きくする)こと。
「急に」部分の反対語は「
フェードイン」、「上げる」部分の反対語は「カットアウト」。

がなり 【ガナリ】 (舞台)
リハーサル時や開場前に、場内に伝達事項をアナウンスすること。あるいはその担当者のこと。あるいはそのマイクのこと。

かね 【鉦】 (太鼓道具)
摺り鉦のこと。 当り鉦のこと。 チャンチキのこと。

かまち 【框】 (舞台)
舞台の、客席側の横面。

かみて 【上手】 (舞台)
舞台上の、客席から向かって右の方向。「うわて」と読んでも「じょうず」と読んでもいけない。
舞台上の「四方向」は「上手」「
下手」 「」「」なのです。 「上手」の反対側は、「下手」です。

がむて 【ガムテ】 (一般)
ガムテープのこと。もちろん「布製」のガムテープです。紙製のものは「カミテ」と言って明確に区別される。
ありとあらゆる物を固定するために重宝されるスグレモノ。

かわ 【皮・革】 (太鼓道具)
太鼓の打面は革が張ってあり、その革を叩いて音を出す。って、そんなあたりまえの事を書いてどうする。
和太鼓の場合、多くは「牛の革」が張ってある。 オスよりもメスの方が、肌が木目細かくて良いそうだ。2歳〜4歳のメスの牛の革が最高らしいのだが、私は革を見ても雌雄や年齢が判らない。
大きな太鼓になると「背中の線」が入る。背中の線がちょうど中心を通るように革を取るのだそうだ。背中の線は、強度や音色の点から、直接打たない方が良いんだそうな。
肩から吊るして抱えて打つような、比較的小型の桶胴では、馬の革もよく使われる。牛の革とはちょっと異なった音色になるみたい。 革の強度の違いから、馬革の太鼓は「おもいっきりバンバンに打ち込む」には適さないらしい。
遥か昔には、「牛の革」よりも「馬の革」の方がポピュラーだったという説もあるが、真偽不明。他にも、山羊の革の太鼓もあるらしい。
「皮」と書くか「革」と書くか…、国語辞典的には「なめしてあるもの=革」で、「皮」は加工の有無を問わず総称らしいのだが。
ちなみに、『牛の皮』を略して『牛皮』と書くと、和菓子の材料になってしまうので注意。

かん 【カン】 (太鼓道具)
吊りカンのこと。カンって「鉄の環っか」だから、漢字で「環」って書くのかと思っていたら、 とっても難しい字を書くらしい。
もともと、太鼓は「吊り下げて」使うものだった。大きな太鼓だと、に「背中の線」が入っていることがあるのだが、 その時には「背中の線」が「鉛直方向」になるように太鼓を置いて、左右の手で「背中の線の左右両側」を打つのが、良いということになる。 という事は、太鼓を吊り下げたときに、ちょうど「背中の線」が「鉛直方向」になるように「カン」が取り付けられていることになる。
それをそのまま、平置き伏せ置き)に当てはめて考えると、 カンの位置が、正面から見て「前後」ではなく「左右」になるように置くことになりそうだ。
もちろん、中太鼓では「背中の線」は関係ないのだから、どちら向きに置いたってかまいはしないんだけど。 「カンを利用して板を支えにして斜めにする」置き方だってあるのだから。
ただ、ステージ上で見たときに、カンが「あっちむいたりこっちむいたり」っていうのは、あんまりみっとも良くないような気がするのは私だけかなぁ。
ところで、『カン』は太鼓のどちら側に付いているかご存知でしょうか? 答えは「外側」です。

かんおん 【甲音】 (笛)
篠笛の音のうち、オクターブ高い音。
これよりもう1オクターブ高い音を「大甲」といい、 1オクターブ下の音は「呂音」という。
ちなみに、「甲高い(かんだかい)」という言葉は、この「甲音」が語源らしい。

きっかけ 【キッカケ】 (舞台)
演技や照明や音響や舞台装置を操作するタイミングのこと。たとえば「効果音を出すタイミング」とか「照明を点けるタイミング」とか…
打ち合わせの席で「キッカケは?」と聞かれたとしても、それはけっしてあなたと恋人とのなれそめを尋ねている訳ではない。

きまた 【キマタ】 (太鼓衣装)
股引の別名。語源は不明です。
「半股引」のことを「キマタ」という人もいれば、「股引」全般を「キマタ」と言って「半股引」のことを「半キマタ」という人もいる。

きゃくでん 【客電】 (照明)
客席の明かりのこと。
「客電が点いたから、もう
アンコールはないね…」などと使う。

きゃぱ 【キャパ】 (一般)
「キャパシティ」の略。ホールの収容人員・客席数。
「ここのキャパは1500です」などと使う。

ぎゃら 【ギャラ】 (一般)
英語「guarantee(ギャランティ)」の略。出演料。出演者に支払われる謝礼。
あたりまえだが、出演料には税金が掛かる。出演者に直接支払われる場合には、主催者側が税金分を源泉徴収する場合がある。この「税金」は「一割」となっている。 そこで、「手取り3万円」のギャラの場合、主催者は出演料を「3万3千3百3十3円」とし、出演者に「3万円」を渡し、「3千3百3十3円」を納税する。 この風習を『並び』と称するそうだ。

きゅー 【キュー】 (舞台)
英語「cue(キュー)」。キッカケの合図。動作であったり、表示ランプであったり…。
「開場や開演してもOKだよ」という合図も「キュー」です。

きゅうふ 【休符】 (音楽一般)
「音を出さないこと」を表す音楽記号。形によって相対的な休みの長さを表現する。
太鼓の場合は、「音を消す」ということはできない(しない)ので、 「八分音符八分休符」は「四分音符」と同じ意味になる。
しかし、太鼓の楽譜で「休符」が出てくる場合には、もちろん単なる「打たないタイミング」という場合もあるが、 時には「拍」を意識する記号であったり、「間(ま)」を意識する記号であったり、「溜め」を意識する記号であったりする場合もある。
「拍」を意識するって言うのは、たとえば「ドーンドンドドン」と「ドンスドスドドン」の違いです(なんのこっちゃ)。

きり 【切り】 (笛)
篠笛で一つの音が続くときに、拍を意識的に表現するために一瞬だけ入れる音。「」とも言う。
フルートなどの洋楽器では、たとえば同じ音が4拍続くときに、一拍ごとに一瞬「舌」を使って音を切る。これを「タンキング」という。
しかし、篠笛では、「タンキング」は使わずに、 一瞬だけ「今なっている音より高い音」あるいは「今なっている音より低い音」を入れて区切る。
「鳴らそうとするする音より低い音で区切る」には、指を一瞬だけ押えて(笛を叩いて)から開ける。これを「打つ」という。
「鳴らそうとするする音より高い音で区切る」には、指を一瞬だけ開けて押え直す。これも「打つ」という。「開け切り」ともいう。

ぐーすねっくすたんど 【グースネックスタンド】 (音響)
マイクスタンドの一種。マイクを取りつけるフォルダのすぐ下の部分が、「フレキシブル」になっていて自由自在に曲がる。

くう 【食う】 (音楽一般)
正確な拍のタイミングよりも、微妙に早く(気持ち早めに)音を出すこと。反対語は「もたれる」。
たとえば笛を吹くときに、フレーズの前半を「食い気味」に、フレーズの後半を「もたれ気味」にすると、フレーズの情感が出る。
しかし、あまり極端に行うと、曲の雰囲気を壊す。

くちしょうが 【口唱歌】 (太鼓一般)
太鼓のリズムや笛のメロディなどを覚えるために、口で唱えること。また、その為の言葉。 『口唱(くちしょう)』とも言う。
「ドン」とか「テン」とか「ドコ」とか…「ドンドコドンドン」とか「サントコドッコイ」とか「テンツクテンテン」とか…。
楽譜が読めなくても太鼓のリズムが覚えられるというスグレモノ。
しかし、笛の口唱歌で「ウヒャラヒラリラ〜」と書いてあっても、たいていの人は吹けない。

くっしん 【屈伸】 (太鼓一般)
準備運動の一種。足を閉じて行う「閉脚屈伸」と、開いて行う「開脚屈伸」があるのは、陸上競技の準備運動も同じだが、 太鼓の準備運動では、「踵も爪先も床につけたまま」行う。
余談だが、太鼓を打つときに「爪先を上げて、リズムをとっている」人を時々見かけるが、みっともないから止めましょうね。

くみだいこ 【組み太鼓】 (太鼓奏法)
様々な大きさ・形状の太鼓を並べて(組み合わせて)、それらを一人で(あるいは複数の人で)叩く奏法。
長胴太鼓桶胴太鼓団扇太鼓など 十数台を組み合わせる場合もあれば、「太鼓2台」というシンプルな「組み太鼓」もある。

ぐりっさんど 【グリッサンド】 (音楽一般)
異なる高さの音をつなぐときに、あいだの音階を連続的に出すこと。
異なる高さの音へ、引きずるようにつなぐのは「
ポルタメント」と言うのだが、 ときどき混同されたりしている。

くれっしぇんど 【クレッシェンド】 (音楽一般)
「だんだん大きく」の意味。楽譜上は「左が閉じて右が開いた2本の線」で表される。反対語は「デクレッシェンド
たとえば「4小節かけてクレッシェンドする」ときには、「1・2・3・4」という大きさの感覚よりも「1・2・4・8」という大きさの感覚でクレッシェンドした方が、 より効果的なクレッシェンドになるような気がするのは、私だけでしょうか。

くろすふぇーど 【クロスフェード】 (音響・照明)
音響では二つの音源・照明では二つの光源があるときに、一方をフェードイン、もう一方をフェードアウトして (フェードインとフェードアウトを同時に行って)、ゆっくり切り替えていくこと。
「オーバーラップ」とも言います。

けこみ 【蹴込み】 (舞台)
二重舞台山台雛壇を組んだときの、 段の前面(客席から見える面)のこと。
あるいは、段の前面から、や隙間が見えないように隠す(板や布を張ったりする)もののこと。

げたをぬぐ 【下駄を脱ぐ】 (踊り)
太鼓を打つ中で「片足で立つ」ポーズを作る場合、あるいは踊りの中で「片足で立つ」場合に、上げた方の足の爪先が下を向いている状態のこと。
洋舞では「下駄を脱ぐ=爪先が下を向く」のが普通らしい。
対する言葉は「
下駄を履く」という。

げたをはく 【下駄を履く】 (踊り)
太鼓を打つ中で「片足で立つ」ポーズを作る場合、あるいは踊りの中で「片足で立つ」場合に、上げた方の足の爪先が上を向いている状態のこと。
日舞では「下駄を履く=爪先が上を向く」のが普通らしい。太鼓も「和もの」なので、片足で立つときは「下駄を履く」。
対する言葉は「
下駄を脱ぐ」という。

けつかっちん 【ケツカッチン】 (舞台)
絶対にせない状況のこと。終演時間の延長がまったく許されない状況のこと。
基本的にホールを使う場合には「時間延長はできない」のであるが、たとえば「会場は押えてあるが、出演者に次の予定がすぐ入っている」という場合のように、 特に会場・演者・スタッフなどの都合があって「時間延長できない事態」のときに、「今日はケツカッチンでいきます」などと言うらしい。

げねぷろ 【ゲネプロ】 (舞台)
ドイツ語「General probe」の略。本番とまったく同じ状態・同じ手順で行う通し稽古。
そうは言ってもアマチュアの場合、本番と同じ会場・同じ設備で行うことはできないのが常なので、 とりあえず「途中で止めないで、本番と同じように司会も入れて、本番と同じように道具も動かして行う、通し稽古」を、 「ゲネプロ」と言ったりする。
ランスルー」とも言う。

こいくちしゃつ 【鯉口シャツ】 (太鼓衣装)
半纏腹掛けの下に着るシャツ。江戸小紋柄だったり、派手な柄だったり…。
もともと「鯉口」って、水仕事の時に使う「鯉の口みたいな、袖口の小さい筒袖」の事だそうだから、そういう袖のついたシャツなんだろうなぁ…きっと。

ごごいち 【午後一】 (一般)
午後一番の時間のこと。
普通の人の感覚だと「13:00(午後一時)」のことだが、希に「普通の感覚」でない人もいる。

こしでうける 【腰で受ける】 (太鼓奏法)
太鼓を打つときの身体の前後の動きを、腰の前後の揺れで吸収する打ち方。
太鼓の面が水平ではなく、傾けて(前を上げて)ある時には、桴を上げる(引く)方向がやや後ろになる。 そうすると、身体の動きは「打つときには前」「引くときには後」という前後の動きとなる。 その際に「膝を使って腰の(前後の)水平移動で上体が動く(
膝で受ける)」のではなくて、 後ろ足を引き過ぎてしまっているために、後ろ足の膝が内側に曲がり、結果として「腰で受ける」かたちとなってしまう場合がある。
太鼓の面が水平なときにこの形になると、上体が必要以上に反り、太鼓から逃げているように見えてしまう。
もちろん、意図的に前後の動きを強調する場合もあるし、意図的に膝を内側に曲げる場合もあるので、一概には言えないのだが…。

ごしゅうぎ 【ご祝儀】 (一般)
演奏中に、あるいは演奏直後に、観客から演者に直接こっそりと手渡される紙幣。
たいていの場合、そのまま「
ドンブリ」に収納される。
獅子舞の「お獅子」がもっとも好む餌である。

こみこみ 【コミコミ】 (一般)
税金・アゴアシなど一切を含んだ「総額」のギャラのこと。

ころがし 【転がし】 (音響・照明)
音響では、舞台上の演者のすぐそばに置く「返し」のスピーカーのこと。
この目的によく使用される三角柱形状のスピーカーは、「三角」と呼ばれる事もある。 照明では、舞台上に置く小さなスポットライトのこと。

ころす 【殺す】 (舞台・音響・照明)
音響機器・照明設備などで、一部の機能を止めること。 「生きてる」状態から「死んでる」状態にすること。
あるいは、舞台機構(バトンなど)を動かないように固定すること。音響・照明などのケーブルを抜けないように固定すること。
「殺して!」といわれたら、「切る」の意味なのか「固定する」の意味なのかをすかさず判断しなくてはいけない。

こや 【小屋】 (舞台)
劇場・ホール・会館などの会場のこと。「ハコ」とも言う。
建物そのものをさす場合が多いが、まれに、その建物を管理している人や団体を指す場合もある。
「小屋入り」と言えば、会場に到着すること、または、会場に到着する時刻のことです。



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