WebMasterのmaroが思い込みとうろ覚えでお送りする・・・
極私的「太鼓用語・舞台用語」辞典
このページは、極めて私的に、かつ、作者の思い込みとうろ覚えで作成されたものです。
作者の周りでだけ通用するもの、全国的な言葉でないものも含まれています。
このページの記述を信じ込んだ結果、あなたがいかなる被害を受けようとも、
作者は一切関知致しませんので、予めご承知置きください。
あきらかな間違いを見つけた方、「この言葉をこの意味で載せて欲しい」という方、
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あ い う え お | は ひ ふ へ ほ |
か き く け こ | ま み む め も |
さ し す せ そ | や ゆ よ |
た ち つ て と | ら り る れ ろ |
な に ぬ ね の | わ を ん |
た
ち
笛の楽譜で「タイ」が出てきたら、「連続音」として指定されていることになるので「切り」を入れない方が良いかもしれない。
太鼓の楽譜で「タイ」が出てきたら、それは単に「タイでつながれた音符分の長さ」をあらわしているにすぎない。
たとえば、「八分音符と八分音符がタイで結ばれている」ときは「四分音符」と同じ。
では、なぜわざわざ「タイで結んで」書くのか。その理由は、一つには「小節を跨ぐ音符は書けない」からであり、
別の理由は「表拍・裏拍を意識して楽譜に書きたい」からであったりする。
さらに別の理由としては、「音符の旗をつないで書くので、タイを使った方が見やすい」という場合がある。
さらにさらに別の理由としては、「楽譜を書いた人の好み」という場合もある。
最も低いオクターブの音を「呂音」といい、
1オクターブ高い音を「甲音」という。
「大甲」は、さらにもう1オクターブ上の音。
とは言っても、「大甲」は「オクターブ丸ごと」出る訳ではなく、通常「3音〜5音」までである。
『胴に革を張った楽器』と書くと、『じゃあ、団扇太鼓は?』とチャチャを入れる人が現れる。
もちろん『太鼓』は、アフリカにもアジアにも、ヨーロッパにもアメリカにも、とにかく世界中にある(と思う)のだが、
とりあえずここでは、『太鼓』といえば『日本の太鼓=和太鼓』の事としておこう。
ちなみに、「一尺五寸の太鼓」を略して「尺五」、「一尺六寸の太鼓」を略して「尺六」と呼んだりすることもあるが、
「一尺八寸の太鼓」を略して「尺八」と呼ぶと、他の楽器と間違えそうで恐い。
「尺五寸」「尺六寸」「尺八寸」と、「寸」ぐらい付けて呼んだほうが無難かもしれない。
なかには、「尺六の太鼓を用意してください」と言おうとして「六尺の太鼓を…」と言い間違えてしまい、相手を仰天させてしまった人もいる。
なお、桶胴太鼓の場合は、「打面の直径」ではなく、「革(枠)の直径」で表現するらしい。
有効打面は、胴の直径の内側なので、当然、表示サイズよりも狭い。
締め太鼓の大きさは、「並附」「二丁掛」「三丁掛」「四丁掛」…と呼び、
数字が大きくなるほど、革は厚くなり強い力で張ることができ、打面も胴も大きくなる。この「二丁・三丁…」という数字が何を表すのか、私は知らない。
太鼓の革は、ものすごく複雑な振動をする。「音の高さ=基本周波数」だが、
それ以外にも「倍音(基本周波数の整数倍の音)」がたくさん含まれていて「音色」を作る。
「倍音成分が多い・少ない」で、「堅い音」「柔らかい音」になる。
太鼓の音色は桴の堅さによっても変わる。柔らかい桴で打てば「柔らかい音」が、堅い桴で打てば「堅い」音がする。
太鼓の音色は打つ位置によっても変わる。真ん中を打てば「柔らかい音」が、端の方を打てば「堅い」音がする。
「しんしんと雪の降る寒い夜」を太鼓の音で表現したければ、布を巻いた柔らかい桴で太鼓の中心をそっと打てば良い。
「音量は必要無いが、堅く芯のある音」を出したければ、堅い桴で太鼓の縁に近い方を打てば良い。
太鼓の音量は、革の「振動の幅」である。真ん中近くを打てば大きな音が出る。端に近い方を打てば大きな音は出ない。
というわけで、「その瞬間に、どんな音量・どんな音質の音が欲しいのか」で、打つ位置が変わる…だからケースバイケースなのです。
「大太鼓を打つときは背中の線をさけて中心の両側を打つ」とかもありますし、
一般的に太鼓を打つ場所は、「中心のやや外側を打つ」のが音量も出るし、(程よく倍音が含まれて)音色も良いようです。
まあ、単純に考えても「右手の桴」と「左手の桴」が「同じ一点」を狙ったら打ちにくそうだし…。
ついでにもうひとつ。一つの太鼓の面を複数の人数で同時に叩くような場合には、太鼓の中心よりも手前側(身体に近い側)を打つと良い。
そうでないと、お互いの桴同士がぶつかって、桴を飛ばすことになる。
照明では、それぞれの光量を調整する調光卓。
でも、立ち位置をよく掴んでおかないと、舞台全体を見たときに、ずいぶん偏った舞台になっちゃったりして…。
締め太鼓の場合には、「立って演奏」「座って演奏」のどちらもポピュラーなので、「立ち台」と言えば「締め太鼓用立位演奏用台」になりますね。
もちろんこの場合は、「横向き」でも「高い位置」でも無いですが…。
形状は折畳式の「X形」(X台・ペケ台)だったり、4本足の台だったり。
ちなみに、昔流行った「ディスコ」の『お立ち台』とは、何の関係も有りません。
「伊賀袴」とも言われるらしい。忍者衣装なんかも、これなのかな…。
この世界で「足袋」と言ったら、「祭り足袋」の事をさす場合が多い。
ちなみに、怪我防止のため「ステージ上は裸足厳禁」となっている会場もあるので、そんな場合は足袋は必需品となる。
これをしてしまうと、非常に大変なことになる。
複数の人間で打つ場合、「溜め」の後の打ち下ろしは、お互いの「息と心」を感じて、ピシッと揃うとカッコイイ。
このとき、それぞれが「自分の感覚」だけで打つと、バラバラになってみっともない。こうなると「溜め」が「駄目」になる…なんてね。
リハーサル時などに、演出家などが訂正や修正の指示を出すこと。
あるいは、そのために行う練習・リハーサル。
「ソロ打ち」とも言う。
つ
アマチュアサークルなどでは、「アダプター方式」にして、「板を付けると三宅台・板を外すと秩父台」としているところも多い。
両手にそれぞれ持って、打ちあわせたり擦りあわせたり…で、「手拍子」とも言うそうだ。
奏法としては、一方を台に取り付けて使う場合もある。
大きさは、「4号」とか「5号」とかの号数で表現したり、直径を「寸」や「センチメートル」で表したり…。でも、「号」の数字が何を表すのかは知らない。
もともとは「仏具」だったのかな。仏具の世界では、チャッパそっくりのものがあるんだそうな。
ところで、どうして『チャッパ』って言うんだろう?
「チャンチキ」と聞くと、後ろに「オケサ」と付けたくなる人は、多いかもしれない。
て
この金具をきちんとはめて、平台をお互いに固定しないと、危険極まりないものとなる。
民謡・長唄・お座敷などで使うものを「締め太鼓」、もっと強い革を張ったものを「附締太鼓」と区別する場合もあれば、全部ひっくるめて「締め太鼓」と言ったりもする。
紐で締め上げるのは「紐締め」あるいは「ロープ締め」と言い、ボルトで締め上げるのは「金具締め」あるいは「ボルト締め」と言うのは、当然です。
ちなみに、「金具(ボルト)締め」の方が、締めたり緩めたりが簡単にできる手軽さがあるのだが、締め過ぎたり、偏った絞め方になったりして革をいためることもあるので注意。
それになにより『重い』。
「紐(ロープ)締め」は、比較的軽くて持ち運びには良いのだが、締め上げるのが一騒動。麻のロープは緩みがこないのだが、締めるのは大変。
綿ロープは締め易いが緩み易い。ままならないものである。
ここには、バトンごとにロープが来ており、そのロープには『鎮(シズ)』と呼ばれる重りが何個もついている。
で、その重りの数を調節して、バトンに吊るされた総重量とのバランスをとる。
そして、このロープが集まっている場所が『綱元』。
ちなみに、「何百キログラムもある重量物が落下する」という重大事故につながる恐れが有るので、会場関係者専門職以外は、絶対に入ってはいけない。
また、道具などで綱元の出入り口をふさいでも絶対にいけない。
けっして「手で持ちあげる」ために付いているわけではないらしい。もちろん、「手で持ちあげる」ために使っても良いのだが。
吊り下げるために付いているのだから、カンが胴の両側に2個付いている場合には、吊り下げたときに安定するように、
打面中心に対して対向位置(180度)ではなくて、すこしだけずれた位置(内角が180度未満)に付いている。
余談になるが、尺五寸や尺六寸くらいの中太鼓を、やぐら台(4本足台)やX台の上に二人がかりで乗せるときに、
このカンを持って持ち上げているのを見かけることがあるが、あれって、手首が変な方向にひねられたりして危ないような気がするのは私だけだろうか。
どうせ二人がかりなら、太鼓の面の方から両手で抱えるように持った方が安全なような気がするのだが…。
と
類義語には、音が出てから舞台上に出てくる「音先(おとさき)」とか、照明が点いてから舞台上に出てくる「あかり先行」とかがある。
「出る」も「入る」も、「舞台上に出てくる」という同じ意味だからややこしい。舞台上からいなくなるのは「ハケる」。
ちなみに、幕が開いたとき既に舞台上にいるのは『板付き』という。
「小鉤(こはぜ)」(金属の「爪」みたいな金具)で止めるもの、マジックテープで止めるもの…。様々です。
その精神は、「立つ鳥、後を濁さず」であって、けっして「後は野となれ…」ではない。
「拍子をとるために、手のひらを打ち合わせること」ではありませんので念の為。
ときどき、「テープレコーダー」の意味でも使われる。
近年は技術も進歩し、「くりぬき」以外でも、「寄せ木」のものとか、集成材・圧縮材など「樹脂で固めて」作られた胴もある。「ロープ」を固めた胴とか、「アルミ」の胴も有ったりする。
桶胴の材質は、杉(スギ)・サワラなどが使われるらしい。もしかすると、檜(ヒノキ)なども使うのかな?
日本全国には、「特産品を使った太鼓」というのもいっぱいあって、『陶器』の胴とか『曲げ輪っぱ』の胴とかもある。
「懇意にしている水道工事屋さんで、塩ビの太いパイプを分けてもらって、締め太鼓の胴にした」って人もいた。
なお、「寄せ木」や「集成材・圧縮材」などの胴の場合、和太鼓の奏法にあった強度があって、
革の張り替えができるものなら何の問題も無い。国内メーカー製なら、そのあたりは当然考慮されているでしょう。
しかし輸入物などでは、胴の強度が無く、革の張り替えがまったくできないものもあるのでご注意を。
ちなみに、胴には「(くりぬき系の太鼓の場合)革を張る土台」
「(桶胴太鼓・締め太鼓の場合)革を支える」という役割が有るが、
音響的には「共鳴室」の役割を持つ。つまり「ドーーン」の「ーーン」の響きを作っている。だから、胴の内側には、「響きを良くする様々な工夫」が施されているらしい。
あの紋様は、「水の渦巻き=火災除け」とか「弓手の鞆=武士」とかの意味も有るらしいのだが、
「勾玉の形=神霊のシンボル=神社の紋様」ということで、宮太鼓に描かれたようだ。
(うしこ様ご提供)
篠笛の場合では、指を細かく開け閉めして(素早く連続で打って)、目的の音と一つ上の音(下の音の場合もあるが)とを素早く交互に繰り返す。
「ピロピロピロピロ…」なんていうように…。
「開演とともに幕が開き」というのが普通だが、緞帳を使わずに最初から幕が開いている場合も多い。
ちなみに、緞帳が下りる位置に立ち止まってはいけない。物を置いてもいけない。下りかけた緞帳をくぐってもいけない。緞帳の下から覗いてもいけない。
会場によっては、緞帳とほぼ同じ位置に『防火シャッター』が設置されている場合がある。
万が一火災発生の場合、防火シャッターが下りる。そのとき「緞帳下」にいると死亡事故につながる。
そうでなくても緞帳は重い。下りてきた緞帳が頭にあたるだけでも、重大な事故につながる。
とくに江戸方面の御囃子などでは「調べ2台+大胴)+笛+鉦」の5人でお囃子をするのだが、
その時に「笛」をこう呼ぶらしい。たぶん、「とんび」は「ピーヒョロロ」と鳴くことからだろう。
転じて、「ドンブリ」の付いた腹掛けそのものの事を、「ドンブリ」という場合もある。。
職人さんがこの「ドンブリ」に手を突っ込んで小銭を掴み、「アイヨッ」とか言いながら適当に支払う…ここから「ドンブリ勘定」という言葉がうまれた。
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